宿泊していたチッペナムのB&Bで朝食をとっていると、オーナーのご主人が「今日はどこへ行くんだい?」と聞いてきた。
カースル・クームに行きたいのだと伝えると、連れて行ってあげようと言ってくれた。
昨日のレイコックに続いてカースル・クームへも連れて行ってくれるとは。心優しいオーナーに巡り合えて本当にラッキーだ。
昔の町並みが残る小さな村、カースル・クーム
9:15頃にB&Bを出発して、9:30頃にはカースル・クームへ着いた。
チッペナムからカースル・クームはとても近いのだけど、バスの便は1日に3便ほどしかないので、公共交通機関を利用する旅行者にとってはしっかり計画を練っておかないと行きづらい村だ。
ご主人は「11時に迎えに来る」と言い残してどこかへ行ってしまった。
人気の少ない朝のカースル・クーム。
お天気は良かったけれど、吹き抜ける風はひんやりとしていて寒さに震える。
訪れてみたいと憧れ続けていた村に来ることができて、自然と顔がほころんでくる。
写真でよく見かける橋のある景色をすぐに見つけることができるくらい、小さな小さな村。
村の住人が用事をするために時折姿を現す。
この村で泊まっていた人が大きな荷物を抱えて、次の目的地へと旅立っていく。
それ以外の人影といえばわたしのような観光客だけど、それもほんの数人だけ。
おかげでゆっくりと村を散策をすることができた。
村の端から端までを何度も往復し、雑貨屋を兼ねた郵便局(現在はなくなっているみたい)でポストカードを買ったりしながら村を満喫する。
マーケット・クロスの前でやはり一人旅らしい白人の男性とお互いの写真の撮りあいっこをしていると、小さな村に似つかわしくない大型バスがやってきた。
フロントガラスに目をやると、「JTB」の文字。
静寂に包まれた小さな村はあっという間に数十人の日本人旅行者で埋め尽くされ、騒がしくなってしまった。
写真の撮りあいをしていた男性と顔を見合わせ、お互いに肩をすくめてため息をつく。
ツアーのコースにカースル・クームが入っているのだから、これは仕方のないこと。
でも、なんだかなあと思ってしまう。
団体で乗り込んでくるような場所じゃないよ・・・。
そうこうしているとB&Bのご主人がやってきたので、団体さんに背を向けてカースル・クームを後にした。
[旅行:1996年5月]
カッスル・クームへの行き方と観光情報はこちらにまとめてあります。
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